わたいりカウンター

わたいしの時もある

短所と長所と

 はつかりをよめる 在原元方
まつ人にあらぬものから初雁の
 今朝なく声のめづらしきかな
  (古今/秋上/206)

 今日はやらないといけないことをやったのだけれど、後回しにできることはすべて後でやる、という自分の悪いところを大変後悔することになる日だった。
 今日は自転車で走り回っていたのだが、やるべきことを4工程こなす必要があったため無駄に長い距離を走る羽目になった。
 あとから考えてみると4工程のうち3工程は前日までに済ませられるタイプの用事であり、めんどくさいというぼんやりとした気持ちだけで後回ししてもいい量のぎりぎりのラインだったように思う。
 めんどくささを言語化せずにそのまま放置していたからこういうことになったのだ。未来の自分を大事にするために、めんどくさいと思ったらその原因を細分化していく中でタスクも細かく砕いて、予定を立てるようになれたらいいな……。
 でも最後の工程の待ち時間に望外におもしろい喫茶店で食べたかぼちゃのチーズケーキがとてもおいしくて、だからチャラで良くない?とすべてを後回しにするタイプの私は懲りずに脳内で主張している。
 冒頭の歌は、待ってる人は来なかったけど、その人と同じくらい待ち遠しく思ってた気がする初雁が今朝鳴く声が新鮮でうれしい*1、というような意味になるだろうか。
 待っていたこととは違うことが起こったときに、それを楽しめるというのは生きてく上で結構重要なスキルのような気がする。けれど、それを自分の欠点から目を背けるために使うのはあんまり良くない気がするんですよね……。
 それにしても、たしかにあのチーズケーキはおいしかった。