まどろめば吹きおどろかす風の音の
いとど夜寒になるをこそ思へ
(和泉式部続集/6/八月十余日のほどに、夜半ばかりに)
冬なのになんだか最近はあったかい。あったかいけれど、夜はしっかり冬で、だから帰ってきてうたたねなんてしようものなら、起きたときには身体がキンキンに冷えている。けれど、なにかの拍子に目が覚めてから、寒さを感じるその時までに少しのタイムラグもあるような気がする。まず寝ていたことに気づく、意識を失っていたことに気づいて、そのあとで戻ってきた意識が寒いことに気づく、と、こういう段階をごく短い間にとおったあとで「さむっ」と独りごちるのではないだろうか。うたは、そういう瞬間が薄く重なっていることへの気づきも内包している。うとうとしていたら吹いて起こしてくる風の音で、一層夜が冷えてきたなーってさ、思うんだよね*1。*2*3
*1:拙訳。注釈書は続の方しか持ってないけど、続のほうには注釈載ってない歌だった。
*2:聴いてた: Playing God Unplugged - YouTube
*3:仕事はじまって二週目くらい。結構ハードで疲弊してる。身体を冷やしてるって痛感する前にあったかいものでも飲んで、やすみつつ眠ったり起きたりしてやっていきたい