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ハムスター短歌 ~エスプレッソも編~

 最近のたのしみといえば、ハムスター短歌だ。

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 このツイッターアカウントでハムスターが回し車を回すことによって生成された短歌は現在*1約400首ある。全部目を通すのもそんなに苦にならないが、しいて個人的なおすすめを挙げるのなら最近勢いのある「エスプレッソも」*2シリーズだろう*3

 「エスプレッソも」を含むハムスター短歌は現在*4、13首詠まれている。
 すぐにトレンドに追いつけるように、今回は厳選した5首を紹介していこう。
  初登場は4月2日のこの歌。

 


 動詞や主語、目的語がわかりづらくて、むずかしい。
 当然だが、ランダム生成された歌なのでよみづらいのだ。たまに生まれる秩序だった歌をよろこんだり、混沌のなかに物語性を見いだすのがたのしいのである。

 「エスプレッソも」の最初のハイライトは、やはり初登場から23日後のこの2首だろう。

 

 脳が情報を勝手に補完してくる「ぬくぬくと~」と、「つなわたりしたい」に説得力を感じてしまう*5メコン川~」は「エスプレッソも」の可能性を示した嚆矢だろう。

 だが、それから約二ヶ月後、「エスプレッソも」界隈に衝撃が走った。

 エスプレッソ、踏まれる――。正確にはエスプレッソだけではない。他の何かもいっしょに踏まれたのである。しぼんでいく山の先の日だまりで。エスプレッソと共に踏まれたのはスコーンだろうか、あるいはチャイか。影もありそうだ。わからない。しかし忘れずに踏まなければならないのだ。もしかしたら缶蹴りかもしれない。わからない。

 そして最新の「エスプレッソも」が昨日投下された。

 「エスプレッソ」に付く動詞の一大到達点とも言える「座る」にめまいがした。
 「夢想家と」「エスプレッソも」の相性のよさが「ベンチに座る」で際だっていて、夢想のはかどり具合も「より繊細に 何kmでも」と詠んでみせる。もはや歌風が確立している。
 「何kmでも」と動きのある3句目が、落ち着いた他の句が連続するマンネリを防ぎアクセントになっている。初登場から100日以上を経た「エスプレッソも」歌のひとつの正解を示したと言えるだろう。

 「エスプレッソも」に限らず、これからのハムスター短歌からも目が離せない。

*1:2022/07/24現在

*2:from:hamsen92677419 エスプレッソも - Twitter Search / Twitter

*3:2首が2首とも味わい深い「真ん中あたり」も捨てがたい

*4:2022/07/24現在

*5:だってエチケット袋 がキンキンなんですよ?