わたいりカウンター

わたいしの時もある

和歌

鹿は海で鳴くのか

羈旅(たび)の歌 名児の海を 朝漕ぎ来れば 海中(わたなか)に 鹿子(かこ)そ鳴くなる あはれその鹿子 (万葉集巻七1417) 名児の海を 朝漕いできたら 海の中に 鹿の子が鳴いている かわいいんだ、その鹿の子 (参考:日本古典文学全集『萬葉集』/小学館) 万葉集を読…

ほのぼのと

ギターのひずんだ音に、やり場のない焦がれるような熱量を感じる。希望が輝いて見えるのは、自分の周りが暗いからだろう。 では自分の周りが明るいときはどうか。 そういえば昔の歌に、もっとふんわりした明るさに満ちた歌があった。 ほのぼのと 明石の浜の …

ゆきつもる

母方の祖父は私が生まれる前に亡くなっていて、父方の祖父も私が小学生の頃に亡くなってしまった。買ってもらったおもちゃのことは思い出せるのに、おじいちゃんとの記憶はあんまり思い出せなくてなんだか申し訳ないと思う。 源重之(しげゆき)という人物とそ…

あしびきの

百人一首の3番を嫌いになったり好きになったりしている。 あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む という歌があって、小学生の頃はなんとなくゴロが良くて嫌いじゃなかった。百人一首を暗唱する授業があって、必要に迫られてその時だけ…