2023-01-01から1年間の記事一覧
梅のかのふりをける雪にまがひせばたれかことごとわきておらまし(古今/冬/きのつらゆき/336) 最近は病み上がりなりに忙しく「このぐらい体力がないと困るんだったな」と、思い出したりできたのは良かったけれどちょっと疲れた。けれど多分今日で忙しさもひ…
河風の涼しくもあるかうちよする浪とともにや秋はたつらん(古今/秋上/(前略)かものかはらにかはせうえうしける*1ともにまかりてよめる/つらゆき/170) 歌は風や川面に立つ波から、秋の訪れを感じている。「河風の涼しくもあるかうちよする」河風には涼しさ…
五月雨のそらもとどろに郭公なにをうしとかよただなくらん(古今/夏/つらゆき/159) 最近ツイッターがギクシャクしている。人間関係がとかではなく、運営がこのまま続いていくのかあやしい雰囲気なのだ。今日なんか知り合いが不透明な理由でアカウントを凍結…
常夏の花をし見ればうちはへて過ぐる月日の数も知られず(拾遺/雑夏/1079/貫之/(前略)元良の親王の四十賀し侍ける時の屏風に) 「そちらもお変わりないようで」なんて言葉を、かける機運ばかりが高まり続けている。最近ふと、年が明けてから知人と会う機会が…
斎院の禊の垣下に殿上の人びとまかりて、あかつきに帰て、馬がもとにつかはしける 我のみは立もかへらぬ暁にわきても置ける袖の露哉(後撰/雑一/右衛門/1094) 誰かといっしょに歩いていて、ふと何かが気になって建物や景色の前に立ち止まるとき。置いてけぼ…
春くれば木がくれおほき夕月夜おぼつかなしも花かげにして(後撰/春中/62/題しらず/よみ人も) 訳すなら「春くれば木がくれおほき夕月夜」春になると木に隠れてしまうことが多い夕方の月は「おぼつかなしも花かげにして」(ただでさえ)よく見えないのに花の影…
いつのまに霞立覧春日野の雪だにとけぬ冬と見しまに(後撰/15/春上/よみ人しらず) 訳すなら「いつのまに霞立覧(たつらん)春日野の」いつの間に霞が立ったのだろうか、春日野の「雪だにとけぬ冬と見しまに」雪さえ解けない冬だと思って見ていた間に(春が来て…